『ザ・マスター』
見ました。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の2016年の傑作です。
(丁度一年前にGYAOで見たのですが、GYAOが終了ということでもう一度見た)
やっぱり野蛮で美しくて切ない。
何処へ行ってもトラブルしか起こさず仕事が続かないフレディ(ホアキン・フェニックス)
女性をデートに誘ったのに泥酔しレストランで爆睡する。翌日客の男に八つ当たりして喧嘩する。
でもオリジナルの最高の酒を作れるから人に気に入られる男。
ここだけで泣けてきた。
催眠療法のランカスタードット(フィリップシーモアホフマン)に作った酒が気に入られ、療法を受ける、というそれだけの話。
しかし粗暴さが収まることはなく、ランカスターの家族にも嫌われている。
すぐ暴力ざたを起こすし、昔の彼女とは特に理由もなく(戦争から復員したのに)何年も会いに行かないし、会いに行ったら結婚していてがっかりするし、とにかく衝動的な行動しかできない。
このキャラを演じるホアキンフェニックスの演技がとんでもなく真に迫り、そして胸に迫るのです。
身近にいたらこんな人嫌だ、という意味でも……
(音楽は控えめだがレディオヘッドのジョニーグリーンウッドが担当しています)