『幸福なラザロ』
見ました。
2018年スペイン
ハリウッド映画からは程遠い、朴訥としたムード。
とある侯爵に労働搾取されている村で真面目に働く若者ラザロが、崖から落ちて目覚めると村は空になり、町で再会するが、自分だけが年を取っていなかった、という寓話的な物語。
シンプルなストーリーだけれど象徴(狼など)を多用しているので、聖書か何かの知識があると理解しやすくなるのかもしれない。
悲しいストーリーである。ラザロのどこが幸福なのか?と問いたくなる。
ひたすら無口で従順なラザロ。友人ができたことが幸福なのだろうか?
何も知らずにいればみんな幸福でいられた?という問いなのか?
無知ゆえに労働搾取にあっていたことに気付かずにいた村人たち(実際の事件に想を得ているらしい)
・印象的なシーン
終盤、村人達と共に賛美歌に惹かれ教会に入り断られるが、音楽が教会を離れ、ラザロに付いてくるという奇蹟が起こる。
ユーモラスで美しいエピソード。